菊鮨さんの斜め前の食堂に飛び込んでお昼
トンカツ定食 厚くお皿一杯のカツ 電気釜が置いてあり 好きに御代りができるらしい
もちろん私も見習う
銀座にはペラペラのお店が現れては消えているけれど こちらはお店や働く人々に年季がはいっていることが解る
醍醐もおいしい こちらもおいしい もちろん菊鮨さんもおいしい
今日の字は それぞれ別の立場でのおいしさ ということで ”別”
でも本当は 俊成に別れを告げた後の忠度の姿 と思っていただきたい
愛宕の醍醐さんにお呼ばれ。
九年前このお店を建てているときに仕事に打ち合わせでお座敷に座って、庭で仕事中の京からの庭師さんと話が弾んだことを思い出す。
東京の人たちは怖い と京にいるときは思っていたけれど 行きつけになった食堂で会う人達がとても優しく、東京が好きになった と言っていらした。
その時私の目の前で彼が一生懸命作っていたトンボの写真を撮る。
京の造園会社の方に懐かしかった と 送って差し上げよう。
今日の字は 昔
11月23日
今日から展覧会用に作成した小品数十点の中から一点ずつご覧頂けたらと思います。
輝ける平家 ですが 第一回の今日は 義 を。我らがヒーロー です。
歌舞伎見者の小山観翁先生がおっしゃるには 江戸時代には まったく関係のない筋書きのお芝居の最中、義経の扮装をした役者が 舞台を横切りながら 私は義経、用はないのだが ここにおじゃまします、では御免 と言って引っ込むだけで 場内拍手喝さい 大喜びされた そうなのです。
では 私の義経を
もう一点大きな義経の軸があるのですが写真に撮ってありませんので それはぜひ会場でご覧下さいましね。
日本ウ”ェルディ協会主催 第10回ウ”ェルディマラソンコンサートへ
26のオペラ作品から26曲のアリアを聞く
途中永竹先生の解説で 15番の作品と16番のリゴレット の間にウ”ェルディがパリと恋人とに巡り合ったために起きた変化についてを伺ったのが先入観になったのだとは思うが 確かに16番以降は音が立っているという感じがした
書の方面でも 違いを認識できるかどうかがすべて というのと同じではないかしらん
5時からのムジカーザ15周年記念音楽会に滑り込む
若林顕氏のベートーウ”ェンピアノソナタ第32番 以前胸ときめかせながらこの曲をBGMとして聞いていたことを懐かしく思い出す
後半の小曽根真氏の演奏を聴きながら両者の後ろ姿の違いに気づく
若林氏は肩の動きが重量感をもって体の中心に入っていく
一方 小曽根氏は体の中心の動きが肩から噴水のように外へ向かってあふれだす
素晴らしいものに出会う喜びを実感した一日
写真は”墨で奏でるウ”ェルディ”展の際の作品 イル トロウ”ァトーレ
特別美味しいと判っている蓮根をいただく。お裾分けしたおうちの一軒から10分か15分後におてんぷらになって返ってくる。一個我慢出来ずにいただいてしまった後撮った写真がこちら
盛と義を午後表具に。
久しぶりに本屋さんをのぞき 幸田文氏の ”きもの” を入手。
大切に着物を着きった時代の内容に実感は沸くが、今日、 盛 と義 を手放した今は 少しのんびりさせて という気持ちになってしまう。 昔の厳しく生きた皆さん ごめんなさい。
もう少し落ち着いた時読むことにしよう。
私の清盛、私の義経 ぜひご覧くださいましね。
写真は義経から着物の桜を
久し振りに姿を現したという富士山が美しい。 会場と同じビル内の山中湖クリニック院長先生からお土産をいただく。誠次さんと同じボート部でいらした。心臓外科の先生。大変お若く 活躍していらっしゃる。 急な用事で日帰りとなる。 暗闇の中にいることが珍しいので子供の頃が懐かしいやら早く明るいところに帰りたいと思うやら
以前国立小劇場で助六の舞台をご一緒したグループの数人で この夏亡くなられた国劇部OBのお墓参りに
助六の母を演じられたそのOBが 出番が終わられても 衣装を脱ぎたくない とおっしゃっていらした姿が目に浮かぶ
品の良いお母様が大好きな方でいらした
写真は ”母”
輝ける平家
府中市長のN氏が助役さん時代に計画、国有地を買い、ホール、斎場、美術館を森の中に造られた。
計画に反対した人々も多かったが 出来れば利用者多く 成功。
小山観翁氏が まっすぐで長い花道、廻り舞台が地方のホールにあるのはここだけ と國劇部を創設した一人として喜びの乾杯を。
学長先生も終演後のパーティにゆっくり残って下さり 参加者感激。
鏡開きでN氏が 市に根付いたホール、その舞台で伊勢音頭のお大尽を”美しい”仲居さんたちと演じられて 今日は人生最高の日 と バンザイしながらおっしゃる。 バンザーイ
ただ一つ悔んでいるのは舞台から手拭いを撒いた時 最後の一本を 前の席の男の方が ボクに、ボクにと手を挙げて下さっていらしたのに どうしてか ダーメ と言って 遠くに投げてしまったこと
何て意地悪な仲居 と思われたに違いない
ゴメンナサイネ 本当に
大鵬親方が来日中の副首相より特別名誉勲章を授与される。
蔵前に国技館があった頃 誠次さんが 国際学会で日本を訪れていたお医者さんたち30人ほどへの切符を患者さんでいらした親方に用意していただいたことをお話しする。親方は30年慶應に通っている とおっしゃる。
團十郎丈ご夫妻に 新蔵丈の指導のもと 明日府中で 学習院國劇部が公演することをお話しする。
しっかりやって下さい とおっしゃっていただく。
ウクライナの民族音楽家の皆さんとお互いの衣装を褒め合う。
顔を見ながら次々と演奏して下さったので思わず テーブルに飾ってあったバラの花をあげてしまった。
お互いの国家斉唱の際 チョロチョロ動く人がいるのは恥ずかしい。学校でどんなしつけをされたのか、自覚するような立場に立ったことがないのか、
秀山祭九月大歌舞伎 新橋演舞場
JALのクラスから五分足らずという足場の良さが嬉しい。
今日の吉右衛門丈の俊寛は今までいろいろな方のを見た中で、バタバタせず、悲壮感を強調しすぎて浅くなってしまうことなく よい舞台だった。
土牛氏の作品を思い出す桜の前で芝翫丈の 鐘ケ岬 園田先輩がイヤホンガイドで 畳半畳ほこりたてず の地唄舞 と紹介。富十郎丈の うかれ坊主 はっきりした声に こうでなくては と思う。猿之助丈との二人三番叟を思い出し 良いものを見ていた幸せを思う。
引窓 の解説は 小山先輩 お二人とも 語り口、テンポ が絶妙で 何という知識 と 同じクラブに属していたことを誇らしく思う
9月21日
写真は 新
第百回学習院國劇部本公演の総ざらい
私の出番は 伊勢音頭 お大尽(市長さん)を出迎える三人の仲居のNO3、せりふ無し、舞台上に一分たらず。
イヤホンガイドのS先輩にお話をうかがう。
芝居のせりふと書の筆の運びにおいて気をつけなければいけないことがピタリと一致するのに驚く。
S先輩は このところ客を相手にすることを忘れ芝居が小さくなってきていると嘆いていらした。
一分たらずの出番でも立ち姿が棒立ちにならぬよう、知人を見つけて 舞台からニコニコ手など振らぬよう気をつけなければ。
9月21日
写真は 以前国立劇場 助六 振袖新造 の時のもの