イギリス便り 04

2011.6.13





ハリエットさんが無理やり入手した二階最前列で 空騒ぎ を見る。 

途中で雷 大雨 止んで 又雨 だったが一階立ち見の人達はさほど驚きもせず かっぱを着たりショールを二人で被ったりするだけで 帰る人はいなかった。

感心するのは持っている傘を開いたが皆それを閉じて見ていたこと。

藁屋根のひさしから 場所によっては壊れた雨樋の下のような流れ方をしていたのに

避けようともしないで飲み物片手の人もあった。 

何かが違う  強さ 荒さ ある種の鈍感さなのに 大雨の下持っている傘をささない。  

飛行機の通り道にもなっているようだが 穴あき天井  観客も役割もぬれながらしばいの場にいる。

桟敷の人々は一体になって芝居を動かす立ち見の人々の様子を起爆剤にして より楽しむことができる。 

この何とも言えない 歌舞伎座の三階や立ち見の人々の観る力で盛り上がるのと同じことだと思う。 ハリエットさんに言わせると 年齢が上の人が集まる劇場とは全く違っていると驚いていた。

子供学生もたくさんいて自分たちが応援すると筋が変わると思っているような入れ込みかたが昔を思わせ新鮮だった。


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