ソローキンの見た桜

2019.4.3

昨年5月26日 モスクワのボリショイ劇場での ’ロシアにおける日本年’ オープニング式典に出席した時 南海放送65周年記念 ソローキンの見た桜 映画製作関係者の方々にご紹介いただいた。

日露戦争の時 松山には9000人ものロシア人捕虜がいたという。そこで亡くなった90数人のお墓がロシアに面して建てられていて現在でも地元の子供達がお参りや清掃を続けているというのが導入部になっている。

イッセイ尾形の臭い演技、カラーの色調(言葉がダブってしまった)が朱色 茶色が強く 主役の唇が妙なオレンジ色に光っていること、最初の小競り合いの場面が他の場面とスピード感が合わない 日本人女性主役の英語で話す様子が現代アメリカ人に習った様に見えること など気になってしまった。

桜の映像が素晴らしい。私の理解に間違えがなければ 映画の中のソローキンは相手からその素晴らしさを話に聞いただけで日本の桜は見ないままロシアに帰ってしまったのではなかったか。

画面いっぱいの美しい桜の風景が映画の山になっているので ちょっと筋を変えてでもソローキンと実際の桜を結びつける場面があったほうが どうしてここで急に桜なの と思わずに済んだのではないか。

しかし理屈はどうでもよく 桜に酔っているところにどんでん返しもあって話は一挙に盛り上がり感激して見終えた。

製作に関わった方たちの強い気持ちがわかる良い映画でした。お勧めです。