11月20日
今日は朝からゆっくりお皿に字を と思っていたが 書 と違うのは いくらでも楽しく次々好きなことができてしまいキリがなくなってしまうこと。そしてそのキリのなさに飽きてパッと止める時が来ること。
今回もお昼過ぎた頃に もうここまで と思ってしまい やめてしまった。自分らしくないと思うのだが 書を書いている時とは何かが違うのだ と実感する。
短い時間 思うままに気楽にやっているのに がくっと疲れが出るのも書の時にはないこと。
さて空いた時間をどうしようと思ったら 焼き物の先生が降り出した冷たい雨の中を唐招提寺まで車で送ってくださった。
高校で 堀辰雄の文章を教科書で学んだ時 作者の写真を見て 丸いメガネも毛糸の帽子も病人のような風も嫌いだったが
エンタシスの柱に手を触れた時に感じたぬくもり という部分がその後何かにつけて自分の手が歴史を経て乾いている柱にそっと触れているように実感されるようになった。
氷雨の中 柱をただ見ているだけで 自分の手のひらに温かさを感じるのはなぜかしらん。