Philippe Conticini氏

2017.4.18

4月17日

20日オープンするGinza Sixの内覧パーティーへ

まずは地下三階の能楽堂へ

入り口にスヌーピーのクリアファイルがたくさんあって ’全部一通りください’ と一気に幸せになる。

松濤から移築したという能舞台。多分見るのは初めて。昭和40年に描かれた舞台の松羽目、 私は入り口ホールに置いてある同じ作者の松のほうに親しみを感じた。

地下2階の食品に行ったら出られなくなってしまった。

試食すると皆欲しくなる。

仕切りの中で作っているのを見ているとそこのシェフと何度も顔が合い 横のカウンターでワッフルにのせたモッツァレラとトマトの一皿と クイニータタン アイスクリーム盛り合わせ を知人といただくことにした。横で6人ぐらいのグループが撮影をしながらテレビで聞いたことのあるようなダミ声や嬌声をあげている。

働く人たちはまだその場に慣れていず開店直後の大変さが思われるが 熱いものは熱く としようとしていることはわかるし二つの異なった料理を同じナイフとフォークで食べさせない気遣いが嬉しい。味もとてもしっかりしている。シェフが目の前でグラスに盛り付ける姿も丁寧で、慣れない店員さんたちにもイライラする様子を見せずゆったり指示を与えている。

賑やかな一群が出て行き私たちだけになった。

もしサインをいただけたら嬉しいのですが と言うと 喜んで フランス語 それとも英語で? といろいろ話し出した。

今まで一生懸命働いてきたこと、日本に昔初めて来た時 他の国と違っている、歴史のわかる国民だ、と感激してからなんども足を運んでいること、世界中に場をひろげてやっていたが ある時なんども一度に手術を受けるような病気になり 家族にも心配をかけ 考えが変わったこと。芸術だと思っているこの仕事を53才になった今自分のことを考え 自分の為にやっていこう と思うようになったこと。そして今度初めて日本に店を出したこと。

などと話が止まらなくなってしまった。

あなたはまだ若い と慰めるつもりで 53才といえば私の息子のような年じゃないの と言ったら そうか! と真面目な顔をするので テーブルを叩いて ’冗談!’ と言ったが もし私が早熟な娘だったら その可能性もあったかも知れない と少し反省した。

落ち着いた頃また美味しかった品を楽しみに訪ねてみよう